令和3年第3回定例会(諸情勢報告)

本日令和3年第3回定例会を招集いたしましたところ、公私ともご多忙のなか、ご出席賜り誠にありがとうございました。

9月に入っても、連日暑さが続いておりますが、朝夕には虫の声も聞こえ、しのぎやすくなりました。季節はもう秋でございます。今年も各地で豪雨災害が発生いたしました。改めて豪雨災害でお亡くなりになられた皆様に心から哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様にお見舞いを申し上げます。

 

篠栗町におきましても、8月11日から72時間雨量が467mmと例年の1か月以上の雨量を超える状況となりました。8月12日午前9時51分、気象庁による大雨(土砂災害)警報・洪水警報発令以降、18日のすべての警報解除まで緊張した期間が続きました。警報発令と同時に災害準備本部を設置、その後体制を強化して51名体制で警戒本部に移行し、対応に当たりました。同日夕刻には警戒レベル3(高齢者等避難)を発令、災害対策本部を設置し、101名体制で災害の発生に備えました。大雨が長期化する可能性が高くなったため、その後は3交代による24時間体制で警戒に当たりました。8月14日深夜に再度雨が強くなり、午前1時19分気象庁から土砂災害警戒情報が発令されたことから、1時40分に山間地域に警戒レベル4(避難指示)を発令し、避難を呼びかけました。深夜のサイレンと町内一斉放送で、町民の皆さんも驚かれたと思いますが、HPや町の公式LINE、KBCのdボタン、Facebook等、町民の皆様にリアルタイムの情報をできる限り発信いたしました。この間、避難場所としておりますクリエイト篠栗には、最大で11世帯20人が避難されましたが、大事には至らず、すべての警報解除のあと無事にご自宅にお戻りいただきました。

篠栗町の被害状況は、人的被害や家屋への被害は免れましたが、山間地域を中心に、林道や作業道の洗堀、農地のり面崩壊等、15か所での被害が発生し、合計56百万円超の被害額となりました。本定例会にてご報告いたしますが、専決処分にて補正予算対応し、早速復旧に当たっているところでございます。9月に入って大型台風の接近が心配されますが、警戒態勢を怠ることなく対応いたします。

今回の大雨で被害の大きかった佐賀県大町町のボランティアセンターへ篠栗町のトイレトレーラーが出動し、現在も同地で活躍しております。町内外の多くの方のファンディングによって導入したトイレトレーラーが各地の災害の際に協力できることを大変誇りに思っております。どうもありがとうございます。

 

次に、新型コロナ関連について申し上げます。ご承知のように福岡県では8月20日(金曜日)から9月12日(日曜日)まで、4回目の緊急事態措置が実施され、県民あげて対応に当たっているところでございます。こうしたなか糟屋郡での感染者数は9月6日現在で3,391人となっており、依然として連日数十名の感染者が出ている状況でございます。新規感染者の発生については、これまで粕屋保健福祉事務所から、翌日に篠栗町に報告が来る体制となっておりますが、4回目の緊急事態措置以降、福岡都市圏を中心に連日感染拡大が続いており、粕屋保健福祉事務所がその対応に追われているなかで、町への報告は滞りがちになっておりました。2週間ぶりに報告を受けた9月6日現在で、累計は432人ということですが、福岡市での感染者発表のうち糟屋郡在住の方も含まれているという報告も受けており、実際は432人より多少多いのではと判断しております。これまでも糟屋郡での感染者の7分の1程度とお考え下さいと申し上げておりましたが、これは町が感染者数を隠しているのではなく、町も糟屋郡の各町同様、粕屋保健福祉事務所の報告を頼りにしており、正確な人数を把握することが難しい状況であることをお察しください。今後も篠栗町としては、緊急事態措置に沿った対応を継続するとともに、ワクチン接種を積極的に推進することに尽きると考えております。引き続き町民の皆様のご協力をよろしくお願いいたします。

 

小中学校の生徒児童への感染が懸念されるなか、2学期が始まりました。本日の全員協議会で、教育長から文部科学省のガイドラインに沿った篠栗町の対応についてご報告いたします。よろしくお願いいたします。例年9月以降開催しておりました、高齢者の集い、敬老会、小学校・幼稚園や各区での運動会、金婚式、文化祭、ささりんピックなど、町民の皆さまが楽しみにしていただいている交流の場としての行事を、昨年に続き中止したり、規模の縮小や開催方式を変更せざるを得ない状況でございますが、皆様、もうしばらく辛抱いたしましょう。

 

菅総理大臣が9月3日に実質上の辞任表明をされました。菅総理大臣には、新型コロナ感染拡大防止対策に全力を傾注され、また、こうした状況下にもかかわらず、何とか東京オリンピック・パラリンピック2020を1年遅れて開催の実現にご尽力いただきました。東京オリンピック・パラリンピック2020は多くの国民のみならず、全世界に感動を与えました。新型コロナが世界的に猛威を振るっているこの時期、日本だからこそ開催できたと海外から大いに評価されています。わたくしも国民の一人として深く感謝申し上げます。10月以降、総選挙となり、11月末までには新たな内閣が固まります。次期総理大臣がどの方になるにせよ、これまで国が進めてきた「地方創生=まち・ひと・しごと創生総合戦略」が継続され、地方のための政治が更に推し進められることを期待しております。

 

さて、日本は、2020年10月26日開会の第203回臨時国会における菅総理大臣の所信表明において、「わが国は、2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、すなわち2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」ことが宣言されました。現在、環境省を中心に関係省庁一体となって、2050年カーボンニュートラルの実現に向けた様々な取り組みがスタートしております。そうしたなか、令和3年6月9日には、「地域脱炭素ロードマップ~地方からはじまる、次の時代への移行戦略~」を掲げ、国・地方脱炭素実現会議がスタートいたしました。2030年度までに少なくとも100か所の「脱炭素先行地域」をつくるべく、人材・技術・情報・資金を積極支援して、脱炭素で強靭な活力ある地域社会の実現を全国で目指しています。篠栗町もそうしたわが国の取り組みに賛同し、脱炭素先行地域に手を上げて、積極的に推進していこうとするものでございますが、そのスタートとして、本日、2050年に温室効果ガス(二酸化炭素)実質排出ゼロを目指す「ゼロカーボンシティの表明」をいたします。詳細は、本日の本会議後の全員協議会にてご報告いたします。

 

最後に、8月31日に監査報告会を受けました。令和2年度におきましては、議会の皆様の厳正なチェックをいただきつつ、粛々と事業推進・予算執行を行ってまいりましたが、監査委員からは、概ね順調に事務遂行がなされているとの評価を受けました。そのなかで、今後に向けた課題もご提示いただいておりますので、その解決に向けて今後も議会の皆様にお諮りし、積極的に取り組んでまいる所存でございますので、引き続き議会の皆様に於かれましてはご指導・ご協力を賜りますよう何卒よろしくお願いいたします。以上で諸情勢報告を終わります。

                                                                                                             (令和3年9月8日)

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