平成27年 第4回定例会挨拶(諸情勢報告) 

本日、平成27年第4回の定例会を招集いたしましたところ、公私共ご多忙の中、ご出席賜り誠にありがとうございました。
提案理由をご説明する前に少しお時間をいただきまして、第3回定例会以降の諸情勢についてご報告申し上げます。
10月7日に第3次安倍改造内閣がスタートいたしました。その所信表明といえる同日の記者会見において「少子高齢化に歯止めをかけ、50年後も人口1億人を維持する。そして、高齢者も若者も、女性も男性も、難病や障害のある方も、誰もが今よりももう一歩前へ踏み出すことができる社会をつくる。一億総活躍という輝かしい未来を切り開くため、安倍内閣は新しい挑戦を始めます。
戦後最大のGDP600兆円の実現、希望出生率1.8、介護離職ゼロ。この3つの大きな目標に向かって、新しい三本の矢を力強く放つ。そのための強固な体制を整えることができたと考えております。」と力強く宣言しました。
新三本の矢といわれる政策、すなわち「第一の矢:希望を生み出す強い経済」、「第二の矢:夢をつむぐ子育て支援」、「第三の矢:安心につながる社会保障」によって少子高齢化に直面したわが国経済の活性化を図り、包摂と多様性による持続的成長と分配の好循環を実現しようというものであります。
まずは第一の矢の的(GDP600兆円の実現)が第二の矢の的(希望出生率1.8)、第三の矢の的(介護離職ゼロ)を実現する財政的裏づけとなることはいうまでもありません。私たち国民もその推移に関心を持って見守りましょう。
第3次安倍改造内閣がスタートした前日の10月6日にTPP(環太平洋パートナーシップ協定)が大筋合意に達したとの報道がありました。粕屋の地元においては農協を中心に断固反対の声がまだ根強いようですが、篠栗町のように決して規模の大きくない農家にとっても、知恵の出しようによっては海外との農産物取引において大きな成果を生む可能性を秘めた大筋合意であることから、行政としても、生産者や業者の後押しができるよう勉強してまいりたいと考えます。
さて、いよいよ「篠栗町 まち・ひと・しごと創生総合戦略」が完成しました。平成27年度初め、政府から国が示す「長期ビジョン・総合戦略」を踏まえて「地方人口ビジョン・地方版総合戦略」の策定を努力義務と前置きした上で、全国の自治体に策定するよう示達されました。特色ある実行可能な戦略を立て、計画的に実行する自治体に交付金を用意するという内容でした。私は、それならばこの機会に篠栗町独自の戦略を策定し実行することで、国の求める自立した地方自治体としての新たな一歩を踏み出したいと考えました。
近畿大学の日高健教授を会長にお迎えしての、6回にわたる総合戦略審議会において練り上げられた今回の「篠栗町まち・ひと・しごと創生総合戦略」は、国に倣って4つの基本目標・数値目標を掲げましたが、やはりわが町にとって今後一番の課題である「若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる」(基本目標3)に厚みを持たせた内容としました。「子育て世帯の移住並びに定住化:子育て世帯の増加数300世帯増」を達成することが、2060年に総人口29,000人を維持する肝になると信じています。
一方で、創生総合戦略には具体的目標として掲げておりませんが、これまでの長年の政策によって篠栗にお住まいの元気な高齢者が、これからも住みやすさと幸福感を味わってもらえるよう、高齢者福祉政策を維持・継続いたします。そのために、他地域からの企業誘致による税収増加、雇用の拡大、結果として自主財源としての歳入を増やし、これから訪れるさらなる高齢者の増加を担っていけるまちづくりをしたいと考えます。これはある意味、自治をしっかり確立していくという篠栗町の「自立宣言」であろうかと思います。国が求める地方創生という政策でありつつも、町らしさをしっかりと形づくる、「地方ガバメントとしての自治」を確立するための新たなスタートにしたいという思いです。これから2019年までの4年3ヶ月というのは、2060年の人口ビジョンを達成するための大きなきっかけづくりであるということを十分認識して実行に移したいと思います。
去る10月5日に、今泉正敏社会福祉協議会会長が「平成27年度市町村議会議長総務大臣表彰」を受賞されました。3期12年にわたり篠栗町議会議長を務められ、地方自治の発展に功労があったとして高市総務大臣から表彰されたものですが、このことは篠栗町議会のみならず篠栗町にとっても大変名誉なことであると考えます。心からお祝い申し上げます。
また、11月19日に赤十字事業に功績があったとして、私が銀色有功章をいただきました。これは篠栗町が日本赤十字の支部として長年にわたり行政区を通じてお願いした募金を、日本赤十字社福岡県支部へ寄付し続けたことによるものです。当日は日本赤十字社名誉副総裁常陸宮妃殿下から直々に授かりました。篠栗町にとって大変名誉なことでありましたのでご報告いたしますと共に、長年にわたりご協力いただきました町民の皆様に感謝申しあげます。
12月1日から従業員50人以上の企業による従業員のストレスチェックの義務化がスタートいたしました。同日の西日本新聞に大きく特集が組まれておりましたが、働く人の「心の健康診断」となる制度のスタートであります。同社説には「厚生労働省の調査では、労働者の5~6割が仕事に強い不安や悩みを抱えながら働いている。勤務上の問題を原因に自殺する人も年間2千人を超えている。うつ病などのメンタル疾患を未然に防ぐ端緒となる制度で、従業員に受ける義務はないが実効性を高め、普及させたい。」とあります。  
こうした企業の従業員向けの取組みを下支えできるのが森林セラピー基地の存在でありまして、労働者の心の健康を守るため「森の力で心のケアを」と企業の厚生会や従業員組合等に大いにセールスしてまいりたいと考えております。そのスタートとして明日12月4日に天神で「メンタルヘルス対策に森林セラピーを取り入れてみませんか?」という趣旨のイベントを開催いたします。森の案内人を中心にこれまで地道に経験を積んできた森林セラピー事業が広く認知される時機が到来したと期待しております。
最後に、「篠栗町の更なる自立」のために「自分たちの町のまちづくりは自分たちの手でという自治意識による行動とその結果の積み重ね」を信じて、職員一同、町民の皆様とともに頑張ってまいる所存でございます。
今後とも議員各位の熱い御支援と御助言を賜りますようよろしくお願いいたします。
以上、第3回定例会以降の諸情勢をご報告いたしました。

(平成27年12月3日)