平成24年 第4回定例会開会挨拶


本日平成24年第4回の定例会を招集いたしましたところ、公私共ご多忙の中、ご出席賜り誠にありがとうございました。
提案理由をご説明する前に少しお時間をいただきまして、三期目就任のご挨拶を申し上げます。
先の町長選挙におきましては、多くの町民の皆様のご支援をいただき、これからの4年間、町長として職務を担うこととなりました。投票率が低かったとはいえ、8割以上ご支持を得て三期目の任に当たることになりましたことは、これまで二期8年間、私が行ってきた町政の方向性が間違っていなかったとのご評価をいただいたものと受け止めております。しかしながら、有権者全体の7.5%とはいえご批判の票をいただいたこともしっかり受け止めて、これまで以上に町長職という職責の重さを感じつつ職務を遂行してまいりますので、何とぞよろしくお願いいたします。

私は4年前の平成20年議会第4回定例会の開会挨拶の中で、二期目の思いとして、「混迷の時代だからこそ、わが篠栗町が、7割の山々や変化に富む谷に囲まれているという特徴ある地形を生かして、新たな個性を創造する絶好の機会である」と述べました。その思いを実現すべく、私は6項目の政策目標とそれぞれに3つの具体的な詳細目標を掲げ、実行してまいりました。そしてそれらの政策目標が一定の成果を生んだと確信しております。
三期目では、都会の雰囲気、田舎の趣を持った「ささぐりの新しい個性の創造」を目指して10項目の政策目標を掲げました。私の町政にかける思いは、平成16年以来一貫しておりまして、そうした意味からも、「子育て支援の更なる充実」、「お年寄りと共に進める健康第一の福祉政策」、「環境・健康・観光の融合」、「校区ごとの地域共同体づくり」など、二期目に掲げました政策と重なる点もあります。
三期目に新たに掲げました政策目標は、「駅前自由通路建設で利便性向上」、「都市計画マスタープランの見直し」、「環境・農業関連企業の誘致」、「荒廃森林・耕作放棄地対策」、「山間地域の住環境整備」、「バイオマス政策の更なる推進」の6項目であります。こうした政策を、4年間の中で計画的に実施、あるいは実施に向けた道筋をしっかり立てていくことが重要であります。粛々と取り組んでまいりたいと考えておりますので、何とぞよろしくお願いいたします。

現在行われております衆議院総選挙後には、新たな国の体制がスタートいたします。リーマンショック以降の世界的な景気後退局面が続く中で、昨年の東日本大震災や福島の原発事故という我が国固有の問題も重なって、なかなか将来に対する不透明感が一掃されません。こうした状況で誕生する新政権には、長期的デフレからの脱却と安定的な経済成長政策を期待したいものであります。

さて、そうした将来に向けた各党の政策の中で、一部議論されておりますのが道州制実現に関する動きであります。
国、県等の行政機関を、現在よりスリム化しようという考えには賛同いたしますが、我々市町村を30万人規模の自治体に再編し、もって基礎自治体とするという考えには即座に賛成しかねます。
現在、一部の政党で制定を目指して検討が進められている「道州制基本法」の骨子には、市町村という呼び方が消え、基礎自治体という表現になっております。これはまさに、全国1,700余りの市町村のうち、政令市、特例市を除く市町村を合併していくような動きになる危険性をはらんでいると言わなければなりません。
特に町村においては、今後の動きによってはその存亡に関わることになると考えられます。我々は基礎的自治体としての町村の価値、役割・使命をしっかりと訴えていかなければならないと考えております。
町村自治への思いの強い大森彌先生は、雑誌「ガバナンス」の11月号に「小規模市町村は、住民の顔が見える関係を大切にし、ヒト、モノ、カネの地域循環を促進し、成長経済中心から身の丈に合った持続可能型経済中心へと暮らしのあり方(食と農・エネルギー・生活支援など)を自立して形成・維持していくことを通じて、『小さな自治』を守っていく以外にない」と持論を展開していらっしゃいます。私も全く同意見であります。
これからの自治は、自分たちのまちのまちづくりは自分たちの手でという「自治意識」のもとに、職員はじめ住民の皆様が進んで汗をかき、その取り組む行動と過程、結果に自ら喜びを感じる、そうした行動と結果の積み重ねにより持続可能な発展ができると考えます。こうした行動の積み重ねを「新しい公共」という言葉で表現され始めております。
まさにこれからの時代、これまで取り組んできた「協働のまちづくり」から一歩前進して、自治の意識を心に強く持った「新しい公共」の概念に基づいた、職員と住民の皆様の行動の積み重ねこそ、身の丈に合った持続可能な暮らしを実現できるまちづくりへとつながるのではないかと考えます。これからの4年間は、そうした「新しい公共」の思いを込めて、政策の実現に取り組んでまいりたいと考えておりますので、何とぞよろしくお願いいたします。

また、こうした取り組みを実現していくためには、何よりも議会の皆様のご理解なくしては成り立ちません。これまで以上に行政のチェック機関としての機能を果たしていただきながら、篠栗町の発展のためにご指導ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願いいたします。


(平成24年12月10日)