○篠栗町携帯電話中継基地局の設置に関する条例
平成18年12月22日
条例第31号
前文
ここ十数年の携帯電話の進歩と普及はすさまじく、私たち篠栗町民の生活の利便性を高めています。それに伴い町内にも多数の携帯電話中継基地局が設置されています。近年、新世代携帯電話の普及により、新たに中継基地局が事業者各社の競争で建設されています。
この建設をめぐり、地域住民への事前の説明が行われず住民の合意がないまま建設が行われるため、紛争となる場合もあります。
紛争の主な理由は、基地局の発する電磁波による特にこどもの脳腫瘍・自血病などの発がん性のおそれやペースメーカーへの悪影響の可能性が指摘されているためです。また中継塔や基地局の倒壊のおそれ、周辺環境・景観の破壊、落雷被害・電波障害の可能性などにもよります。
紛争を未然に防止し、町民にとって安心・安全なまちづくりのため、携帯電話中継基地局の適正な設置・改造及び管理運営に関する条例を制定します。
(目的)
第1条 この条例は、携帯電話中継基地局の設置・改造及び管理運営について基本理念を定め、篠栗町(以下「町」という。)、事業者の責務及び町民の役割を明らかにし、基本理念に係る施策の基本的事項を定め、もって現在及び将来の町民が安心・安全な生活を営むことができる良好な生活環境の実現に資することを目的とします。
(定義)
第2条 この条例において「携帯電話中継基地局」(以下「基地局」という。)とは、既存の電話網と携帯電話の間を中継する、電波塔を含めた建築物の高さが15mを超える送受信兼用の設備をいいます。
2 この条例において「事業者」とは、携帯電話通信会社をいいます。
3 この条例において「事業計画」とは、基地局建設の位置・規模・構造、設備の内訳と重量、使用電磁波周波数、総アンテナ入力電力(出力)、供用範囲をいいます。
4 この条例において「近隣住民」とは、基地局の供用範囲内の住民及び事業所の生活者をいいます。
(基本理念)
第3条 基地局の適正な設置・改造及び管理運営は、携帯電話の利便性を担保しつつ、すべての町民が安心・安全な生活を営むことができる良好な生活環境を維持することを目的として行われます。
2 基地局の適正な設置・改造及び管理運営は、町・事業者及び町民が互譲の精神をもって推進します。
(町の役割と責務)
第4条 町は、事業者に基地局の設置・改造計画の事前協議書及び事業計画の提出を求めます。事業計画を近隣住民に公表します。
2 町は事業者に、近隣住民への説明会の開催について要請します。
3 町は事業者の説明会開催の後、近隣住民から不同意の意思が表明された場合は、調停にあたり、合意形成に努めます。
4 町はすでに稼動している基地局から発せられている電磁波の状態について問い合わせなどがあった場合は、総合通信局並びに事業者へ調査の依頼をし、その結果を公表します。
(事業者の役割と責務)
第5条 事業者は、基地局の設置・改造にあたり、建築確認申請が必要な建設行為又はそれが不必要な建設行為に係わらず、工事着工前に町へ事前協議書及び事業計画を提出します。
2 事業者は、町との協議後、近隣住民に周知のうえ説明会を開催し、基地局の設置・改造への近隣住民の理解を求めます。
3 事業者は、事業計画が近隣住民の理解の下に進められるように十分配慮します。
4 事業者は、基地局の設置・改造行為に係る建築物倒壊の危険性や近隣環境・景観の保全に十二分に留意し、安全・保全対策に努めます。またテレビなどへの電波障害や落雷による家電製品の故障などが起こらないように努めます。このような事態が発生し近隣住民などに被害を与え、基地局設置・改造行為との因果関係が推測される場合は事業者の責任で補償の協議をします。
5 事業者は、基地局の設置・改造を行う場合、その計画地が保育園・幼稚園・小中学校・児童館・病院・介護施設から、また通学・通園路からなるべく離れた地点となるよう努め、周辺環境に十分配慮するとともに必要な措置を講じるよう努めます。
(近隣住民の役割)
第6条 近隣住民は、事業者による説明会に積極的に参加し、十分な内容検討のうえ、意思の表示をします。
(申入れ・公表)
第7条 事業者が第5条第1項・第2項の手続きを行わず工事に着手した場合、第5条第1項の事業計画と異なる設置改造工事を行った場合、町は改善や是正の申入れを行います。
2 事業者がこの申入れに反し、改善又は是正の措置を行わない場合は、町はその事実をあげ事業者名を町政だより・ホームページなどで公表します。
(委任)
第8条 この条例の施行に関し、必要な事項は町長が別に定めます。
附 則
(施行期日)
この条例は、平成19年2月1日から施行します。