平成25年 第2回定例会諸情勢報告


本日平成25年第2回の定例会を招集いたしましたところ、公私共ご多忙の中、ご出席賜り誠にありがとうございました。
昨日は、二十四節気の「芒種(ぼうしゅ)」、暦の上では「雑穀の種まきをする時期」の始まりであります。町内の水田でも、植えられた稲が小さいながらも力強く風になびいています。こうした毎年の季節の変わり目に見ることのできる、自然とともに育んできた日本らしい農村風景の秩序高さにあらためて感嘆の情を禁じえないのは私だけではないでしょう。

さて、議案の説明に入ります前に、3月定例会以降の諸情勢報告をいたします。
もう一度、第1回定例会の施政方針で私が申し上げましたここ数年の私の自治への思いを繰り返します。
「自分たちの町のまちづくりは自分たちの手でという自治意識の行動とその結果の積み重ね」と「行動主体となる人たちが自ら汗をかくことを喜びに思う、実践の積み重ね」そして「その過程、結果としての未来に続く持続可能なまちづくり」に取り組もうとしていることであります。
そして町は、すなわち我々行政は、サスティナブル(持続可能)なまちづくりを可能にする、強い経済力を持った、強い篠栗町づくりに取り組むことこそ大変重要なことであると考えているわけであります。

そうした思いから次期中期計画といえる総合計画「ささぐり みんなの 道標(まちしるべ)」を作成し、平成25年度からの5年計画で実現に向けて取り組みはじめました。
強い篠栗を創り上げるために平成25年度から「都市計画マスタープランの見直し」「篠栗駅東側自由通路整備」「観光協会の強化」「農業の6次産業化を見据えた新政策」など、近い将来必ずや篠栗町経済の底上げを可能にする取り組みをスタートしたところでございます。

そうしたなかで例年行っておりました「行政区説明会」を今年度は趣向を変え、5月20日にクリエイト篠栗大ホールで「まちづくり住民説明会」として行いました。
第5時総合計画「ささぐり みんなの 道標(まちしるべ)」の説明を副町長から、そのうち教育関係部門を教育長から行い、その後私から「町長が取り組むべき課題」「各課の今年度のテーマ」などをお話いたしました。新しい試みでしたが、初めて参加いただいた町民の皆様も多く、終了後に書いていただいたアンケートには、おおむね分かりやすかったとの回答をいただきました。ただ、各区に足を運んで説明してきた従来のスタイルと変えたことで、残念ながら聞くとのできなかった住民の皆様もいらっしゃることから、今後は区長会と相談しながらご要望があれば区に出向いて説明する機会を持とうと考えております。
あらためて昭和51年に作られた町民憲章の言葉一つ一つをかみしめ、憲章に謳(うた)う「豊かな文化を創る」「住みよい」「楽しい」まちを創ってまいります。

去る5月31日には、熊本市で九州・沖縄地区町村長156人のうち124人が集まり、藤原長野県川上村長・全国町村会長にもお越しいただき、「道州制研修会」を行いました。東京大学名誉教授の大森彌先生をお迎えし、「道州制の何が問題か」をテーマにご講演をいただきました。先生は、「道州制の何が問題か。すべてが問題、以上終わりといってもいいくらいだ」との強い口調で道州制の問題点を種々指摘されました。
全国町村会では、平成24年11月21日開催の全国町村長大会で、「道州と基礎自治体という二層構造を想定し、地域の実態や住民の意向を顧みることなく市町村の再編を強いることとなれば、わが国にとって重要な役割を果たしてきた多くの農山漁村の自治は衰退の一途をたどり、ひいては国の崩壊につながる」との立場で道州制導入に反対していく旨の特別決議を行いました。

そうしたなか、現政権誕生後、国は平成24年9月自由民主党道州制推進本部がまとめた「道州制基本法案」を今国会に提出しようとする動きがにわかに活発化し、我々全国町村会も再度、町村の立場を明確にするため各地で勉強会が開催されようとしているものであります。
こうした経緯を踏まえ、九州地区町村長研修会では、「安倍政権が今国会に『道州制基本法案』を提出しようとしており、道州制の必要性も内容もうやむやのまま、その大枠を確立しようとしている」ことに危機感を持って九州地区町村会として新たに、全国町村会の決議を尊重するかたちで九州地区町村長一同の名の下に「『道州制』に関する決議」を全員一致で採択いたしました。

「道州制」が、国の在り方を変える大きな問題であるにもかかわらず、平成の大合併の検証や国民的論議のないまま、また、住民に最も身近な町村の行政を預かるものとして、「道州制」の実態も見えないまま「道州制」が導入されかねないと強く懸念する。
よって、我々、九州地区町村長は、「道州制」の導入に反対していく。

というものであります。

今国会において「道州制基本法案」が提出されることは微妙な状況になってきたようですが、最短では5年後には実現に向けて動き始める可能性を残しております。市町村を20万~30万人規模の基礎自治体に移し、自治機能を完結させることによる効率化を図る趣旨の道州制の導入に対しては、町村会としては一貫して反対の立場をとってまいろうと考えておりますが、この問題はわが町の将来を左右する大変重要なテーマでありますので、今後、町議会議員の皆様、町職員や町民の皆様も巻き込んで町全体として考えていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

次に、篠栗町土木組合から「風水災害の緊急対策工事等に関する協定書」締結の申し出があっておりますことを報告いたします。平成21年災害の際も同様でしたが、従来から篠栗町土木組合を中心として町内土木業者各社については、緊急時にそれぞれの災害箇所の緊急対策工事について、特段の配慮をいただき優先的に工事をお願いしていたところでございます。今般、こうした風水災害などの緊急工事を迅速かつ適切に実施するとともに、篠栗町の地域防災に資する自主活動を推進すること、すなわち危険箇所の事前点検などを推進することを目的とするもので、一歩前進する取り組みであることから、町といたしましても協定書の締結に向けて前向きに検討したいと考えております。
道州制問題に象徴されますように、人口減少社会を前に私たちは時代の転換点に立っております。そうした今だからこそ、冷静に判断し、落ち着いて行動に移すことが必要であると考えます。以前もご紹介いたしました、神野直彦先生の、「日本では、『改革』といえば、スピードが必要だという意識が刷り込まれている。歴史の曲がり角で必要なのは、スピードではない。冷静に判断し、落ち着いてハンドルを切ることだ。スピードをあげすぎれば、曲がり角では転倒してしまう」ということを心に留めてしっかりと行政運営を行ってまいりたいと考えますので今後ともご協力よろしくお願いいたします。
以上、第1回定例会以降の諸情勢を報告いたしました。


(平成25年6月6日)