平成24年 第2回定例会閉会挨拶


平成24年第2回定例会の閉会にあたりまして、ご挨拶申し上げます。長期間にわたる討議、どうもありがとうございました。
専決処分の承認3件、条例の制定2件、工事請負契約の締結1件、規約の変更2件、補正予算5件の、上程いたしました13議案すべてにつきまして可決いただきましたことに感謝いたします。

可決いただいた議案のなかで、議案第28号「工事請負契約の締結について」でありますが、この議案は、地方自治法第96条第1項第5号の規定に基づき、議会の議決を求めたものであります。
御承知のように第96条は「普通公共団体の議会は、次に掲げる事件について議決しなければならない」として15の項目が掲げられていますが、その第5号は、「その種類及び金額について政令で定める基準に従い条例で定める契約を締結すること」となっております。つまり、種類すなわち工事請負であること、契約金額5千万円以上の契約であることなど、地方自治法第96条第1項第5号の規定に該当するために、議会の議決を求めたものであります。
当然議案は、議員必携にあるとおり、契約の目的、相手方、契約の方法、金額等を記載した契約議案を議会に提出して議決を求めたものであります。
議会はその項目について内容を審議いただく訳でありますが、先ほどの討論を聞いておりますと、執行部が議会に求めている議決すべき事項すなわち契約の相手方が契約の目的にあった工事を施工可能かという判断を求めていることと理解しておりますが、それとは関係ない指名審査基準等に言及した意見となっている気がいたしました。 今後の地方自治法第96条第1項第5号に該当する契約議案にも関わる問題ですので、違う場で、執行部も交えて論議していく事項ではないかと考えます。

さて、議会における諸情勢報告のなかでもご紹介したことのある、総務省自治財政局長の椎川忍氏著の「緑の分権改革」~あるものを生かす地域創造~ のなかに、「現在の文明は遠からず終焉を迎え、その後に新しい文明が創造され、それによって人間の新たな発展の道が開けるという考え方が、世界中でかなり一般化しつつある。」と書かれています。
つまり、最新の経済理論といわれて久しい「新自由主義の主張の中心をなしてきた、他者より優位に立っている分野や大きな経済集積がある地域を核として、そこに集中投資や資源の集中投下をすることにより経済のパイの拡大をし、その結果その他の分野や周辺地域にも波及効果(おこぼれ)がしたたり落ちて、国全体の経済が底上げされ発展していくことが望ましいという考え方、これをトリクルダウンモデルというが、この考え方から、持続可能性と格差の縮小を重視するとともに、個々の地域や一人一人の人間を大切にし、それらを活性化することにより、あらゆる地域において富が大地から湧き上がってくるような経済・社会構造へ転換していく」というものです。
これは大変大きなパラダイム・シフト、つまり、価値観の大転換であります。
こうした考え方は、安定的(低)成長、人口減少、少子高齢、資源枯渇といった問題を抱える時代の国家・国民ビジョンとなるべきものであり、また、来るべき次の文明を解き明かすキーワードにもなるものであります。
一般質問でのやりとりのなかにも、将来の年齢階層別人口構成比についてのご意見をいただきましたが、どうあがいても現在の構成比を維持していくことは不可能でありまして、少子高齢化の波の中で努力を積み重ねても、必ず変化を最小限受け入れていかなければなりません。そうしたなかで、いち早く他の要素も踏まえたパラダイム・シフトを読みとり、来るべき新しい文明社会が、日本の原風景をもったわが篠栗町のような農山漁村文明の再生により生まれるに違いないと確信を持つのであります。

「今さえよければいい」から「持続可能性を重視」へ
「人間さえよければいい」から「人間も自然の一員であり、多様な生物種の一つ」という考え方へ
「自分さえよければいい」から「利他の心、公共心、他者との共存、社会貢献」へ
「自然は人間に奉仕するもの」から「人間も自然に生かされている」という考え方へ
「経済、物質的豊かさ、お金だけが重要」から「環境、幸福感、誇りなども重視」する社会へ
「市場原理優先」から「絆や関係性における生産や消費を重視」へ
「競争社会」から「共存社会」へ
そうした社会の実現に向けて、今私たちは一歩踏み出さなければならないのだと考えています。それが ~あるものを生かす地域力創造~ としての「緑の分権改革」であります。

私は、こうした文明の転換点であることをしっかりと政策の基礎部分におきながら、21世紀前半を乗り越えていかなければならないと考えます。
そしてこの考えをベースに、わが町の人口問題、産業振興、財政運営、「環境」「健康」「観光」を柱にした、循環型社会の実現と農業の6次産業化などに取り組んでいかなければならないと考えているのです。
自分たちの町のまちづくりは自分たちの手でという自治意識による行動と結果の積み重ねとしての「未来に続く持続可能なまちづくり」のために、住民の皆さんが主体性をもってまちづくりに汗をかき、その行動と結果に自ら喜びを感じる意識の創造としての「新しい公共」の実現のためにしっかりと頑張ってまいりたいと考えております。

以上で平成24年第2回定例会の閉会の挨拶といたします。
長期間どうもありがとうございました。


(平成24年6月15日)